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トリケラトプス (Triceratops) は、中生代後期白亜紀(マーストリヒチアン期)の、現在の北アメリカ大陸に生息した植物食恐竜の一属。既知の非鳥類型恐竜の最後の属の一つで、6,600万年前のK/Pg絶滅イベントで絶滅した。トリケラトプスという名は「三本の角を持つ顔」を意味し、古代ギリシャ語のτρ?- (tri-) が「三つ」、κ?ρα? (k?ras) が「角」、?ψ (?ps) が「顔」を意味することに由来している。中国語名は「三角龍」(サンジャオロン)、または「三?龍」(サンチーロン)。
トリケラトプスはオスニエル・チャールズ・マーシュによって1889年に元記載されて以来、完全な骨格は発見されていないものの、多数の化石標本が記録されてきた。孵化幼体から成体までの各成長段階を代表する標本が発見されている。トリケラトプスは典型的なケラトプス類として、最も人気のある恐竜の一つであり、映画や切手など多くのメディアに登場している。
口先は鳥類のくちばしのように尖っている。頭骨には大きな骨質のフリルと3本の角があり、大きな4本足の体は現代のサイに似ていることで最もよく知られている恐竜の1つである。また、全長9メートル、体重12トンという最大級の角竜でもあった。この動物は被食者だったと考えられているが、博物館の展示や一般的なイメージでよく描かれているような捕食者との戦いをしていたかどうかは定かではない。フリルと3本の特徴的な角の機能については長い間議論の的となってきた。伝統的には、これらは捕食者から身を守るための武器と考えられてきた。最近の解釈では、これらの特徴は現代の偶蹄類の角と同様に、主に種内競争のために使われていた可能性が高いと考えられている。ただし、これは護身用の武器として使われた可能性を否定するものではない。
トリケラトプスは伝統的には短いフリルをもつセントロサウルス亜科に分類されていたが、現代の系統学的研究では、一般的に長いフリルを持つカスモサウルス亜科のメンバーであることが示されている。これまでに17種が命名されてきたが、現在ではそのうちT・ホリドゥス (T. horridus) とT・プロルスス (T. prorsus) の2つの種だけが有効であると考えられている。
最も多く発見されている標本は、巨大な頭骨である。成体の頭骨の長さは約2.5メートルで、その半分弱がフリルである。他のカスモサウルス亜科と同様に1本の鼻角と2本の上眼窩角を備える。上眼窩角の長さは1.8メートルと言われる。強力な四肢で重い体を支持していた。トリケラトプスのようなケラトプス類の前肢の姿勢は、長い間物議を醸していた。肢は直立していたという考えは後肢に関しては議論の余地なくあてはまる。
一方で、角竜の骨格に基づく研究では、ゾウのように手の甲を前にした直立状態で前肢の骨を組みたてると前肢の関節が脱臼してしまうため、前肢の肘を横に張り出して「這い歩き」するような姿勢であったという説があった。しかし、これはトリケラトプスの足跡化石には合致しないものであった。最近の研究では、トリケラトプスは前肢を鰭脚類のように、手の甲を外側に向けて(人間で言うと小さく前に倣えをした様な形で)直立して立っていたということになっている。
標本はオスニエル・チャールズ・マーシュのもとへ送られた。彼は、この角は鮮新世のものと考え、異常に巨大なバイソンのものであるとした。そのため、標本にはBison alticornisという学名が与えられた。マーシュは、その翌年までに角竜という分類群の存在を知った。
1888年にワイオミング州ランス累層でジョン・ベル・ハッチャーによって採集された、全体の3分の1以上が保存されている頭骨が、彼の考えを変えた。頑丈な性質をもつ頭骨は、化石として保存されやすく、種と個体の間の変化を研究するのに役立っている。